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2011年2月23日

GMP(基準)

GMPとは、Good Manufacturing Practiceの略で、品質の優れた医薬品を製造するための要件をまとめたものです。薬事法に基づいて厳格な基準が設けられています。
細胞を用いた医療行為は、基本的にGMP基準を求められることはありませんが、GMPに準拠することによって、安全で質の高い免疫細胞療法が提供できるようになります。仙台駅前アエルクリニックでは、公的臍帯血バンクの運営ノウハウをもとに、GMPに準拠したハイレベルな施設体制を整えています。

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2011年2月21日

用語集


NK細胞療法
NK細胞
HLA(エイチエルエー)
がん治療
活性化リンパ球療法(LAK療法、ラック療法)
緩和ケア
がんペプチド
がん抗原
化学療法(抗がん剤)
がん免疫療法(免疫療法)
抗原提示細胞
抗原
抗がん剤(化学療法)
細胞障害性T細胞(CTL: cytotoxic T lymphocyte)
重粒子線治療
腫瘍マーカー
CPC(セルプロセッシングセンター)
人工抗原
樹状細胞
CTL(cytotoxic T lymphocyte ; 細胞障害性T細胞)
GMP(基準)
樹状細胞ワクチン療法
セルプロセッシングセンター(CPC)
単球
WT1
転移(がんの転移)
T細胞
特異的免疫
非特異的免疫
B細胞
BRM(免疫機能補助)療法
ペプチド
放射線療法(放射線治療)
免疫
免疫療法
免疫細胞療法
陽子線治療
リンパ節
リンパ球
ワクチン療法
 

NK細胞療法

末梢血から得られたリンパ球をインターロイキン2(IL-2)やインターフェロンαなどと呼ばれる物質でNK細胞へと活性化させて戻す治療です。近年、さまざまな医療機関でNK細胞療法が行われています。

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NK細胞

 NK細胞とは、体の中で、ウイルスに感染した細胞や、一部のがん細胞を認識して障害する細胞です。NK細胞の働きは、樹状細胞のように、がんだけを狙い撃ちするといった、抗原(ウイルスやがんなどの異物)に特異的な免疫反応を示すものではなく、非特異的に、以前に出会ったことがないような細胞を障害するといった初期の免疫反応(自然免疫)を司っています。

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HLA(エイチエルエー)

白血球にも血液型のようなさまざまなタイプがあります。これは細胞膜上のHLAとよばれる分子によります。HLA分子は6種類に大別され、さらにそれぞれが多くの種類に分かれるため、非常にたくさんの種類になります。
HLAは、細菌、ウイルス、がんなどの異物由来の物質(ペプチド)に選択的に結合し、T細胞へ抗原提示(異物を攻撃するように指示する)します。人工抗原樹状細胞ワクチン療法を行う場合は、HLAの型を調べる必要があります。

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活性化リンパ球療法(LAK療法、ラック療法)

がん免疫療法のうち、活性化リンパ球療法は非特異的免疫療法に分類されます。
リンパ球は免疫細胞の中でがんなどの異物を攻撃する兵隊のような細胞です。リンパ球は、がんを認識するとパーフォリンといった細胞を攻撃する物質を放出し、がん細胞に穴を開けて殺します。
活性化リンパ球(Lymphocyte activated Killer cells;LAK)細胞の頭文字を取ってLAK療法(ラック療法)と呼ばれることもあります。
活性化リンパ球の作製方法は、患者様から少量の血液を採血し、そこから得られたリンパ球を、抗CD3抗体とインターロイキン2(IL-2)といったサイトカインによって刺激して作られます。
抗CD3抗体はリンパ球の細胞膜上にある、CD3抗原に反応する抗体で、リンパ球はこのCD3を刺激することによって、増殖することがわかっています。
また、リンパ球はIL-2と細胞膜上にあるインターロイキン2レセプター(IL-2R)が作用することで、細胞障害活性をもつ細胞傷害T細胞(Cytotoxic T cell ; CTL)などに分化します。
刺激されたリンパ球は細胞分裂を繰り返し、2週間後にはおよそ~1000倍(約数十億個)にまでに増殖します。

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緩和ケア

緩和ケアとは、2002年のWHO(世界保健機関)による定義による、「生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して、疾患の早期より痛み、身体的問題、心理社会的問題、スピリチュアルな(霊的な・魂の)問題に関してきちんとした評価をおこない、それが障害とならないように予防したり対処したりすることで、クオリティー・オブ・ライフ(QOL;生活の質、生命の質)を改善するためのアプローチである。」としています。

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がんペプチド

ペプチドとはアミノ酸が50個程結合したものをいいます。それ以上結合したものがタンパク質と呼ばれます。
樹状細胞に取り込まれたがんのタンパク質は、アミノ酸が10個程度のペプチドにまで消化されます。消化されたペプチドは細胞内でHLAと結合し、樹状細胞の細胞膜表面に運ばれ、T細胞に提示されることになります。
がんのタンパク質由来のペプチドをがんペプチドと表現しています。

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がん抗原

免疫が、がん細胞を攻撃するのに目印となる重要な物質が、がん抗原です。通常、がんに存在する特有のタンパク質などががん抗原となります。

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化学療法(抗がん剤)

がん(悪性腫瘍)は、正常細胞とは異なる特徴(性質)を持っていますが、化学療法はこの正常細胞とがん(悪性腫瘍)との違いの部分を利用した治療薬です。

《化学療法(抗がん剤)の歴史》
19-20世紀にかけて人類は梅毒や細菌による病気を抗生物質や免疫などで克服することに成功しました。この流れを受け1950年代に、毒ガスの一種であるナイトロジェンマスタードによる悪性リンパ腫の治療実験から化学療法が始まりました。
これが成功したため、他のがんに試されるとともに、数多くの化学療法剤(抗がん剤)が開発され現在に至っています。
さらに副作用を抑える薬剤も開発され、より多くの化学療法剤(抗がん剤)を投与できるようになってきました。
これにより、白血病や悪性リンパ腫では治癒が得られるようになってきました。
しかし一方で、数多くの固形がん(胃がん、大腸がん、肺がんなど)では、50年の歴史の上では確かに効果は格段に上昇していますが、延命への寄与はまだまだ小さいのが現状です。

《化学療法(抗がん剤)の仕組み》
 抗生物質は細菌とヒトの正常細胞との違いの研究から、細菌のみを傷害する薬剤として開発されました。それでは、がん(悪性腫瘍)と正常細胞とはどこが違うのでしょうか。
実はがんとは、自分の細胞が僅かな遺伝子異常によって発生した自己の細胞なので、ほとんど違いはありません。
ですから、なかなか免疫の網にもかかりにくいのです。

ではどんな違いがあるかというと、がん(悪性腫瘍)はどんどん増殖しているという特徴を有します。
そこで、この増殖する細胞を障害することを目的に開発されたのが、化学療法剤です。ですから、増殖する細胞はがんに限らず、どんな細胞でも障害します。ところが、人の60兆個と言われる正常細胞の内、僅か0.5%の3000億個の細胞は増殖をしているのです。
これが、骨髄、消化管粘膜、毛髪などです。
化学療法剤を投与すると、当然のようにこれらも障害され、これが白血球減少、嘔吐、下痢、脱毛などの副作用につながるのです。

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がん免疫療法(免疫療法)

がん免疫療法とは、人間の体に生まれつき備わっている免疫の特徴を利用したり、免疫の力を強めたりすることでがんの発症や進展を抑えようとすることを目的とした治療をいいます。

がん免疫療法には特異的免疫療法と非特異的免疫療法というものがあります。

特異的がん免疫療法がん細胞にだけ作用することを意図した治療アプローチです
樹状細胞ワクチン療法、
がんペプチドワクチンなど
非特異的がん免疫療法身体全体の免疫の活性化を意図した治療アプローチです。活性化リンパ球療法、
BRM療法、NK細胞療法など
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抗原提示細胞

抗原提示細胞とは、細菌、ウイルス、がんなどの異物の断片を自分の細胞表面上にくっつけ(これを提示といいます)、T細胞を活性化させる細胞です。
抗原提示細胞は細胞表面上に主要組織適合抗原分子(HLAといいます)を持ち、これに抗原を載せて提示します。
T細胞はHLA上に提示された抗原を認識して活性化し、引き続いてそれに対する免疫反応をおこします。
樹状細胞は、非常に強力な抗原提示細胞であり、がん樹状細胞療法はその機能を利用したがん治療法になります。

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抗原

抗原とは、免疫細胞上のHLAに結合し、免疫反応を引き起こす物質です。
通常、細菌やウイルス、がんなどの異物のタンパク質などが抗原となります。

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抗がん剤(化学療法)

がん(悪性腫瘍)は、正常細胞とは異なる特徴(性質)を持っていますが、化学療法はこの正常細胞とがん(悪性腫瘍)との違いの部分を利用した治療薬です。

《化学療法(抗がん剤)の歴史》
19-20世紀にかけて人類は梅毒や細菌による病気を抗生物質や免疫などで克服することに成功しました。
この流れを受け1950年代に、毒ガスの一種であるナイトロジェンマスタードによる悪性リンパ腫の治療実験から化学療法が始まりました。
これが成功したため、他のがんに試されるとともに、数多くの化学療法剤(抗がん剤)が開発され現在に至っています。さらに副作用を抑える薬剤も開発され、より多くの化学療法剤(抗がん剤)を投与できるようになってきました。
これにより、白血病や悪性リンパ腫では治癒が得られるようになってきました。
しかし一方で、数多くの固形がん(胃がん、大腸がん、肺がんなど)では、50年の歴史の上では確かに効果は格段に上昇していますが、延命への寄与はまだまだ小さいのが現状です。

《化学療法(抗がん剤)の仕組み》
 抗生物質は細菌とヒトの正常細胞との違いの研究から、細菌のみを傷害する薬剤として開発されました。
それでは、がん(悪性腫瘍)と正常細胞とはどこが違うのでしょうか。実はがんとは、自分の細胞が僅かな遺伝子異常によって発生した自己の細胞なので、ほとんど違いはありません。
ですから、なかなか免疫の網にもかかりにくいのです。

ではどんな違いがあるかというと、がん(悪性腫瘍)はどんどん増殖しているという特徴を有します。
そこで、この増殖する細胞を障害することを目的に開発されたのが、化学療法剤です。
ですから、増殖する細胞はがんに限らず、どんな細胞でも障害します。ところが、人の60兆個と言われる正常細胞の内、僅か0.5%の3000億個の細胞は増殖をしているのです。これが、骨髄、消化管粘膜、毛髪などです。化学療法剤を投与すると、当然のようにこれらも障害され、これが白血球減少、嘔吐、下痢、脱毛などの副作用につながるのです。

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細胞障害性T細胞(CTL: cytotoxic T lymphocyte)

細胞表面にCD8という分子を持つT細胞で、宿主(患者様)にとって異物になる細胞(がん細胞、ウイルス感染細胞など)を認識して破壊する細胞です。キラーT細胞ともいいます。

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重粒子線治療

重粒子線治療とは、放射線の一種である重粒子線をがんの部分だけ(ピンポイント)に照射してがん細胞をたたく治療です。
体内のがんの部分で線量が最大になるため、正常組織への副作用が少ないのが特徴です。
肝臓がん、肺がん、子宮がん、前立腺がん、骨軟部腫瘍などが治療対象となります。
国内では、放射線医学総合研究所(放医研)・重粒子医科学センター病院、兵庫県立粒子線医療センターの施設で治療を受けることが出来ます。

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腫瘍マーカー

腫瘍マーカーとは、腫瘍細胞が産生する特異性の高い物質です。
がんでない人の血液の中にも腫瘍マーカーが見つかることがあるため、腫瘍マーカーが検出されたからといって、必ずしもがんであるとは限りません。
腫瘍マーカーのほとんどが、腫瘍細胞も正常細胞も作る物質ですが、腫瘍細胞の方が大量に産生するという物質といえます。
がんのある人では、治療の有効性や再発の有無を知るために腫瘍マーカーを利用することがあります。腫瘍マーカーの値は一般に、がんが再発すると高くなります。
一部の腫瘍マーカーは、呼吸器疾患や子宮内膜症、自己免疫疾患などの良性疾患と喫煙などの生活習慣で測定値が上昇する場合がありますので、複数の腫瘍マーカーを併用することでその欠点を補っています。

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CPC(セルプロセッシングセンター)

CPCはCell Processing Centerの略で、免疫細胞療法や再生医療、あるいは遺伝子治療など、細胞を利用した医療または研究を行なうための極めて高度な施設を指します。
仙台駅前アエルクリニックでは、CPC(細胞加工施設)を安定的に運営するために、GMPという医薬品を製造するための厳格なルールに準拠しています。

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人工抗原

人工抗原とは、主に人工的に合成した抗原、詳しくは、外部から侵入した異物やがんの様に体内で異常に変化した細胞等を指します。
がんペプチドなどがこれにあたります。

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樹状細胞

樹状細胞は、皮膚や血液中などに存在する免疫細胞です。
名前のとおり、木の枝が伸びたような(樹状様)の細胞表面を持った細胞です。
樹状細胞は、がん細胞・細菌・ウイルスなど、本来、体に存在しないものを察して己の細胞の中に取り込む(食べてしまう)働きがあります。
がんをはじめとした異物を取り込んだ後、樹状細胞は活性化され、リンパ節などのリンパ組織に移動します。
リンパ組織に入った樹状細胞は、組織内で異物に対する免疫をつかさどるT細胞などに対してその異物を攻撃するように強力に指令を出します。

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CTL(cytotoxic T lymphocyte ; 細胞障害性T細胞)

細胞表面にCD8という分子を持つT細胞で、宿主(患者様)にとって異物になる細胞(がん細胞、ウイルス感染細胞など)を認識して破壊する細胞です。キラーT細胞ともいいます。

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GMP(基準)

GMPとは、Good Manufacturing Practiceの略で、品質の優れた医薬品を製造するための要件をまとめたものです。薬事法に基づいて厳格な基準が設けられています。
細胞を用いた医療行為は、基本的にGMP基準を求められることはありませんが、GMPに準拠することによって、安全で質の高い免疫細胞療法が提供できるようになります。
仙台駅前アエルクリニックでは、公的臍帯血バンクの運営ノウハウをもとに、GMPに準拠したハイレベルな施設体制を整えています。

樹状細胞ワクチン療法

樹状細胞ワクチン療法とは、患者さまのがん細胞が持っている特徴(がん抗原)を目印として、そのがん細胞だけを狙い撃ちするような免疫力を高める最先端のがん免疫療法です。樹状細胞ワクチン療法は、活性化リンパ球療法(LAK療法)やNK細胞療法といった他の免疫細胞を用いた治療にはない、樹状細胞ワクチン療法だけにあるがんを狙い撃つ効果、ワクチン効果があります。

樹状細胞ワクチン療法とは、樹状細胞の働きを用い、患者さま自身の免疫でがんを攻撃する体制を作る治療法です。患者さまのがんに対する免疫のみ高めるため正常細胞を傷つけ、重度な副作用が出ることもなく、ワクチン効果も期待できます。

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セルプロセッシングセンター(CPC)

セルプロセッシングセンターは、免疫細胞療法や再生医療、あるいは遺伝子治療など、細胞を利用した医療または研究を行なうための極めて高度な施設です。
仙台駅前アエルクリニックでは、CPC(細胞加工施設)を安定的に運営するために、GMPという医薬品を製造するための厳格なルールに準拠しています。

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単球

単球とは、自然免疫の中心的な役割を果たす食細胞の一つです。
この単球を、サイトカインなどを用いて培養すると樹状細胞が出来上がります。
食細胞の食とは、がんなどの異物を即座に食べてしまうということから、このような名前をつけられています。

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WT1

これまでに数多くの"がん抗原"が発見されていますが、「WT1」は、がん抗原としての優先度が最も高い(*)と世界で評価されているがん抗原です。
がん抗原とは、免疫が、がん細胞を攻撃するのに目印となる重要な物質です。

(*)Cheeve MA. Clinical Cancer Research 2009

仙台駅前アエルクリニックでは、樹状細胞ワクチン療法にこの「WT1」を用いることによって、より多くのがん患者さまに対して樹状細胞ワクチン療法を提供できるようになりました。

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転移(がんの転移)

転移とは、血液やリンパ液の流れにのって、いろいろな臓器に飛び火し(転移)、そこでまた増殖を始めることをいいます。
がん細胞は、ある程度の大きさになると、成長のために自ら血管をつくりだし、そこで栄養を得て、加速度的に成長し、転移を起こしていきます。
血液やリンパ管は全身いたるところにありますので、自ら作り出した血管やリンパ管を介して全身にばら撒かれ、そこでまた増殖を始めます。

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T細胞

T細胞とは、リンパ球の一種で、細胞の表面にT細胞に特徴的なT細胞受容体を発現している細胞です。末梢血中のリンパ球の70~80%を占めます。
細胞の表面の分子としてCD4かCD8などを発現しており、CD4を発現したT細胞は他のT細胞の機能発現を誘導したりB細胞の分化成熟、抗体産生を誘導したりするヘルパーT細胞として機能します。
またCD8陽性のT細胞はウイルス感染細胞などを破壊するCTL(キラーT細胞)として機能します。その働きは細胞性免疫とも呼ばれています。

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特異的免疫

特異的免疫とは、誕生時には備わっておらず、後天的に獲得される免疫です。
免疫細胞は抗原に出会うたび、それぞれの抗原ごとに最良の攻撃方法を習得・記憶するため、過去に遭遇した抗原に対して、それぞれに応じた攻撃ができるようになります。
記憶された免疫(特異的免疫)は、同じ抗原に遭遇した場合、非特異的免疫に比べて素早く反応し、また効力も高いのが特徴です。
仙台駅前アエルクリニックの樹状細胞ワクチン療法は、この特異的免疫を効果的に獲得する方法です。

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白血球

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非特異的免疫

非特異的免疫(自然免疫)とは、生来備わった免疫であり、病原微生物などの異物の進入を防ぐ第一線の防御機構として働く免疫です。
基本的にどんな微生物に対しても一様に防御効果を示し、特定の微生物に対してのみ防御し、ほかの微生物は無視するというようなことはしません。

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B細胞

B細胞は、抗体を産生し、それによって直接病原体を失活させたり、病原体を攻撃する目印にしたりして、結果として失活させる細胞です。
その働きは液性免疫とも呼ばれています。

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BRM(免疫機能補助)療法

BRMとはBiological Response Modifiersの頭文字をとったものです。
直訳すると生体応答調節剤となります。

BRMは免疫系をはじめとして、体全体の働きを調節することにより、治療効果を得ようとする治療です。
つまり、がんを治そうとする患者さま自身のもつ免疫力を手助けし、強めるものです。
BRMは単独で行われるよりも、むしろ免疫が低下してしまう外科療法(手術)や放射線、化学療法(抗癌剤)などと併用することで、その治療効果を期待します。

<仙台駅前アエルクリニックにおけるBRM>

仙台駅前アエルクリニックでは、樹状細胞ワクチン療法の効果をさらに高めるためにBRMを使用しております。
BRMは、主にマクロファージやT細胞、NK細胞などの免疫系細胞の機能を増強しからだ全体の、免疫機能を回復すると考えられています。したがってBRMは単独で行われるよりも、外科療法(手術)や放射線、化学療法(抗癌剤)などと併用することによって、患者様の防御能力が低下するのを予防したり、より高めることを目的に行われます。

BRMの効果
一部の癌で有効性が認められています。

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分子標的治療

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ペプチド

アミノ酸が50個程結合したものをいいます。
それ以上結合したものがタンパク質と呼ばれます。
樹状細胞に貪食(取り込まれた)されたがんのタンパク質は、アミノ酸が10個程度(ペプチド)にまで消化されます。
消化されたペプチドは細胞内でHLAと結合し、樹状細胞の細胞膜表面に運ばれ、T細胞に提示されることになります。

樹状細胞ワクチン療法では、樹状細胞の細胞膜上にがんのペプチドとHLAが結合した分子が提示されている状態で患者様に投与されます。
樹状細胞によって提示されたがんのペプチドを認識したT細胞のみが、増殖し活性化します。
このT細胞によってがん細胞への攻撃が行われます。
ペプチドなどを用いた人工抗原樹状細胞ワクチン療法は、がん特有の抗原(ペプチドを人工的に合成したもの)を樹状細胞に与えてから、ワクチンを作製し、これを体内に投与する方法です。
なお、人工抗原樹状細胞ワクチン療法は、患者さまのがんの抗原と人工抗原とが合致する必要があるため、患者さまのHLAの型によっては実施できない場合があります。

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放射線療法(放射線治療)

放射線療法は、放射線が持つ電離作用を利用して、悪性腫瘍を制御する治療法です。
放射線という言葉を聞くと、恐ろしいものと考えられがちですが、最新の放射線治療装置では、がんの部位以外にはほとんど放射線があたらないタイプのものもあります。

最新の放射線治療装置の特徴は、コンピュータ制御によってミクロの単位でがんを破壊する「がんのモニタリング装置」が装備されている点です。
非常に小さながんでも、極細のペンシルビームによる照射とリアルタイムでの位置認識システムによって患者様の動きを敏感に捉えながら治療することが可能となっています。
また、従来のX線、γ線、電子線を使った放射線治療のみでは制御が困難である悪性黒色腫、骨肉腫、肝がんなどの治療に有効であると期待されているのが、サイクロトロンやシンクロトロンという粒子加速器を用いる高エネルギー陽子線および高エネルギー炭素線による粒子線治療(重粒子線治療)です。

こうした放射線治療は免疫力を下げにくい特徴があるため、仙台駅前アエルクリニックの樹状細胞ワクチン療法との相性が良いことが分かってきています。

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マクロファージ

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免疫

人間には生まれつき免疫とよばれる働きが備わっており、体の中に侵入した細菌やウイルスを、体の中から取り除く働きがあります。
予防注射もこの原理を応用したもので、例えば「はしか」の予防注射を行って免疫をつけると「はしか」のウイルスは体の中に入ってこられなくなります(排除されます)。
体の免疫は、がんができたり転移したりすることとも密接な関係があります。
体の免疫力が低下した状態、たとえば後天性の免疫不全症候群(エイズ)や臓器移植の時に投与される薬によって生じる、免疫の抑制された状態では、がんができやすくなることが知られています。

がんは通常、手術や抗がん剤、放射線で取り除こうとするのが一般的ですが、近年はこれとは別に、人間の体に生まれつき備わっている免疫の力を利用したり、免疫の力を強めたりすることでがんの発症や進展を抑えようとすることが試みられています。
これががん免疫療法と呼ばれているものです。

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免疫療法

○特異的がん免疫療法
※特異的免疫(獲得免疫)を利用した免疫療法です。
 主な治療法
 樹状細胞ワクチン療法、がんペプチドワクチンなど

○非特異的がん免疫療法
※非特異的免疫(自然免疫)を利用した免疫療法です。
 主な治療法
 活性化リンパ球療法、BRM療法、NK細胞療法

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免疫細胞療法

がんは通常、手術や抗がん剤、放射線療法で取り除くのが一般的ですが、近年はこれとは別に、がん細胞を攻撃する機能を持つ免疫細胞を体外に取り出し、専門の培養施設で加工・処理することで大量に数を増やし、機能を付加した上で再び体内に戻すことでがんの発症や進行を抑える治療が試みられています。
これが免疫細胞療法と呼ばれている治療です。

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陽子線治療

陽子線治療は、がんの部分だけ(ピンポイント)に照射してがん細胞を攻撃するので、正常組織を傷めない治療です。
外科手術に劣らない治癒率であることから期待されているがん治療の一つです。
これまでのX線治療では、病巣に向けて照射されたX線は、体の表面近くで放射線量が最も高く、体の深くにあるがん病巣に近づくにつれて、その量は減少していきます。
そのために、がん細胞への効果は薄くなり、しかも周辺の正常組織を傷めるために副作用を起こすことになますが、陽子線の場合、X線と比べて、ターゲットへより正確にエネルギーを運ぶことができるという特徴があります。

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リンパ節

全身をめぐるリンパ管のところどころに、まるで関所のように陣取っているのがリンパ節です。
樹状細胞はリンパ管を通ってリンパ節に達し、そこで体の中の免疫を強力に活性化させます。

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リンパ球

リンパ球は、白血球の一種で、大別して「T細胞」「B細胞」に分けられ、NK細胞などの自然免疫反応をかいくぐってきた異物(がんなど)に対して、より直接的な免疫反応(特異的免疫反応)を起こします。
胸腺で分化成熟したリンパ球はT細胞と呼ばれ、骨髄の中で分化成熟するのがB細胞です。

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ワクチン療法

正常細胞にはなく(またはほとんどない)、がん細胞に特異的に存在する抗原(がん抗原)があることが明らかとなってきました。
現在までに多くのがん抗原が見つかっていています。
そのがん抗原を用いた治療がワクチン療法です。
具体的にはがん抗原(がんのペプチド)に免疫反応を増強させる補助物質を混ぜて、皮下に注射するという方法です。

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ワクチン

ワクチンとは、生体が本来持っている異物に対し反応する体の仕組みを利用た薬剤のことです。
つまり、感染症をはじめとしたさまざまな異物に対して、あらかじめ「免疫力」あるいは「免疫記憶」を作らせておく薬剤のことをいいます。

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2011年2月17日

院長のあいさつ

院長の挨拶がん治療は最近の進歩、特に外科手術・化学療法・放射線療法など3大療法の進歩により生還される方も少なくありません。その一方でこれ以上治療法がありませんと告知されいわゆる「がん難民」となられる方も増加しております。抗がん剤治療がup to dateに進歩している半面、その副作用により逆に生活の質(Quality of Life)が低下し通常の生活が困難となる方も多く見受けられます。

最近「第4の治療法」として注目されている免疫細胞療法の樹状細胞ワクチン療法や活性化リンパ球療法は副作用が殆どなく、外科手術・化学療法・放射線療法などの3大療法にて十分な効果が得られない方でもがんの進行を抑え、化学療法・放射線療法との併用により効果を増強できることが分かってきております。さらに手術後に免疫細胞療法を併用することにより再発率が低下することは科学的に示されてきております。

当クリニックではクリニック内に細胞分離培養施設がありますので、患者さまおひとりおひとりの「がん」の種類・病状・治療内容に合わせ樹状細胞ワクチンや活性化リンパ球を作製し、活性の高い状態で患者さまに投与することが可能です。
「これ以上治療法がない」と諦め「がん難民」になられる前にぜひご相談ください。また、これから手術をお受けになる方は樹状細胞ワクチンを作るための手術組織のお預かりもしております。ぜひご相談ください。


■略歴
伊藤 克礼(いとう よしのり)
1960年生まれ。1985年札幌医科大学卒。日本臨床腫瘍学会。米国臨床腫瘍学会(ASCO)。
1985年札幌医科大学内科学第四講座。1986年より活性化リンパ球療法の臨床治験に携わり1993年まで渡米、がんの免疫療法研究・臨床を行う。 1996年 米国コネチカット大学消化器肝臓科助教授、1998年札幌医科大学助手兼北海道立羽幌病院副院長、2000年より札幌医科大学遺伝子治療室助手として主に遺伝子治療研究・臨床プロトコール作成に従事。2006年札幌医科大学退職後、免疫細胞療法専門外来を開設、その後瀬田クリニック札幌院長を経て、2010年5月より仙台駅前アエルクリニック院長。


2011年2月14日

Q、「樹状(じゅじょう)細胞」って、何ですか?

樹状細胞

A、周囲に枝のようなもの(樹状突起)が伸びている姿から、この名前
が付けられました(図)。

がん細胞の目印を最初に体内で認識し、その情報を兵隊役にあたる
リンパ球に伝える大変重要な役割を担っていることがよく分かっています。


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近年話題になっている"がんペプチドワクチン"とは、インフルエンザワクチンと同じように、
がん細胞独自の目印(がん抗原)を身体に注射すれば、体内の免疫細胞ががん細胞を
正しく認識できるようになるのではないかという治療アプローチです。
しかし、実際の治療効果としては、ただ単純に「がんの目印」を身体に注射するだけでは
必ずしも体内の免疫細胞が認識してくれるわけではない、ということが報告されています(*)。
(*)Rosenberg SA. Nature Medicine 2004

そこで、世界的に注目されているのが「樹状(じゅじょう)細胞」の役割です(*)。
(*)Nestle FO. Current Opinion in Immunology 2005

それならばと、体内に存在する樹状細胞の元となる細胞をいったん体外に取り出して、
培養室で樹状細胞を作り出し、この樹状細胞に「がんの目印」をあらかじめ認識させた
状態にしたもの(=樹状細胞ワクチン)を、再びからだに注射して戻すという
治療法が開発されました。

これが、"樹状細胞を用いたがんワクチン療法「樹状細胞ワクチン療法」″です。

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2011年2月10日

人工抗原樹状細胞ワクチン療法

人工抗原樹状細胞
ワクチン療法とは?
人工的に合成したがんの目印(人工抗原)を使用できる方が対象になります。 使用する人工抗原は、米国癌研究会議(AACR)にがん抗原としての優先度が高いと評価された「WT1がん抗原」をはじめ、個々の患者さまのがんの種類や血液検査、組織検査などの指標に基づいて、数種類の中から選択して使用します。
人工抗原樹状細胞
ワクチン療法の
仕組みと流れ
1.患者さまから成分採血(アフェレーシス)によって得られた樹状細胞のもととなる細胞を、樹状細胞へと培養していきます。
2.培養途中で患者さまのがんに特徴的な人工抗原(人工のがんの目印)を樹状細胞に加えることで、樹状細胞にがんの特徴を認識させます。
3.さらに培養を続け、リンパ球(攻撃部隊)を教育できる、能力の高い樹状細胞へと成長させます。(成分採血からワクチン完成まで約3週間かかります)
4.樹状細胞ワクチンを、脇や股といったリンパ節が集まっている皮膚の近くに皮内注射します。(2週間毎に5~7回注射します)
5.注射された樹状細胞は体の中で、記憶した患者さまのがんの特徴をもとに、リンパ球にそのがんだけを攻撃するように指令を出します。
6.指令を受けたリンパ球は活性化され、増殖し、そのがんを狙って攻撃します。
他の治療との併用 ほぼすべてのがん治療(手術、抗がん剤、放射線療法、緩和医療、など)との併用が可能です。
準備いただくもの 紹介状(診療情報提供書)、血液検査データ(過去から現在にいたるまでの血液データ)、画像検査データ(レントゲン、CT、MRI、PETなど)、心電図、薬剤リスト
※上記の準備ができない場合でも無料医療相談は可能です。
備考 人工抗原樹状細胞ワクチン療法を受けられない患者さまには、
局所樹状細胞ワクチン療法または活性化リンパ球療法をご検討いただけます。
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交通のご案内

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〒980-6111
宮城県仙台市青葉区中央1丁目3番1号 AERビル11階
フリーダイヤル:0120-088-772(携帯電話からも繋がります)
FAX:022-714-6362


◆交通アクセス

  • 新幹線をご利用の方へ
    JR仙台駅中央改札から名掛丁方面 出口よりペデストリアンデッキを通り徒歩2分

    各都市からの所要時間
    新青森    約2時間
    秋田     約3時間
    盛岡     約1時間
    福島     約30分
    那須塩原  約1時間30分

  • 高速バスをご利用の方へ
    仙台駅東口バス乗り場の場合 駅のエスカレーターをのぼりデッキを通り徒歩5分
    仙台駅前バス乗り場の場合  駅前通りを通り徒歩4分

    各都市からの所要時間
    山形     約1時間
    米沢     約2時間
    いわき    約3時間
    新潟     約4時間

  • お車をご利用の方へ
    東北自動車道 仙台宮城ICより広瀬通り直進で約20分
    アエルビル地下駐車場をご利用ください。

Q、治療をずっと先まで続ける必要がありますか?

A、仙台駅前アエルクリニックでは、1セット5~7回の投与を終了した時点で、免疫機能検査や免疫反応、画像検査や腫瘍マーカーなど、できるかぎり客観的指標に基づいて治療の効果判定を行い、今後の治療方針を患者さまと相談していきます。

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ワクチンの特性上、目的とするがんの目印に対する免疫反応が一度体内に記憶されてしまえば、少なくともそれが維持されている間は、繰り返しワクチンを投与する必要はないと考えられています。

ただし、さまざまな要因によって個人差が生じることが分かっています。
例えば、ワクチンの質は、患者さまの細胞を用いて作製することから、ワクチンの質や本数は成分採血(アフェレーシス)時の個々の患者さまの体調によって影響を受けます。
また、ワクチン投与後の効果がみられるまでにかかる時間や効果の持続期間なども個々の患者さまの体内環境や免疫状態、がんの状況などによって影響を受けることが分かっています。
以上の理由から、仙台駅前アエルクリニックでは治療効果を最大限に引き出すため、1セット投与終了後も、できるかぎり客観的な指標に基づいて、免疫とがんの勢いのバランスを考えながら治療方針を検討していきます。
がん免疫の視点から継続的に、また、責任を持って個々の患者さまのがん診療を担当させて頂くよう、スタッフ一同心掛けております。

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Q、治療にあたり、事前に主治医に伝える必要がありますか?

A、仙台駅前アエルクリニックの治療を実際に開始される際には、主治医には必ずご了解をいただいた上で、治療をお引き受けするようにしております。そのため、主治医に了解いただくためのサポートもしておりますので、ご相談ください。

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個々の患者さまにとって最適ながん治療プランを構築していくためには、ただ単にこれまでの正確な診療情報や現状評価があれば良いという訳ではなく、がんの病態や治療の効果・副作用評価を「継続的かつ客観的に」行っていくことが必要です。

また、がんはあくまで全身病ですので治療の成否に関わらずさまざまな体調の変化が起こり得ます。したがって、信頼できる保険診療医療機関における継続的な診療体制との密な連携に基づいて、初めて成り立ちます。

しかしながら、仙台駅前アエルクリニックのがん免疫療法のように「現状では我が国の保険診療で認可されていない医療」に対する主治医の理解は必ずしも容易に得られるとは限りません。
なぜなら、自分の病院で行われていない医療については、よほどの経験や知識・関心がなければそれがどういう治療なのか医師は判断しようがないからです。
特に、がんの免疫療法の中には、医療とは無縁なものまで様々なものが存在します。
患者さまの医療に責任感をもって対応されている主治医ほど、そのような"怪しげなもの"に反対するお気持ちが生じるのはある意味自然な事です。

仙台駅前アエルクリニックではご希望に応じて、主治医にもできる限り詳細にご理解頂けるよう、個々の患者さま個々の病状やお考えに基づいた具体的な治療プランに関する医学的な診療情報提供書をご用意することが可能です。
あらかじめ主治医に相談することがためらわれる場合には、まずは仙台駅前アエルクリニックの医療相談を利用して、ご自身が充分に納得された上で、また、必要に応じてこちらで作成した主治医宛の診療情報提供書とともに、主治医と御相談下さい。

最初は遠回りに思えるかもしれませんが、結果的にはこの過程を経ることが御自身にとって最適ながん医療の構築につながるはずです。スタッフ一同、全力でこれをサポートさせていただきます。

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Q、仙台駅前アエルクリニックならではの特長は何ですか?

A、実際に樹状細胞ワクチン療法を受ける場合、どの「がんの目印(抗原)」を用いるかが特に重要です。
世界中の専門家によって「がんの目印(抗原)」の評価が行われておりますが、仙台駅前アエルクリニックで用いている人工抗原の一つ「WT1」は、このランキングで第1位(*)(特異的がん免疫療法に、最も優先的に用いるべき人工抗原)に位置づけられており、仙台駅前アエルクリニックではこの「WT1」を使用することが可能です。

(*)Cheeve MA. Clinical Cancer Research 2009

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Aの詳細はこちら

樹状細胞ワクチンを作製する際に、どのような「がんの目印」が使用できるかについては、個々の患者さまのがんの種類やその時の状況によって、実際にはさまざまな制約を受けます。

例えば、自己のがん組織を用いるためには、手術でがん組織を切除する前にさまざまな準備をしておかなければなりませんし、多くの患者さまの場合、手術でがん組織を確保できるとは限りません。
この場合、人工的に合成したがんの目印(人工抗原)を用いることになりますが、個々の患者さまのがん細胞が持っている目印(人工抗原)を用いる必要があります。

現在、世界中でさまざまな人工抗原が開発されておりますが、仙台駅前アエルクリニックでは、世界的に特に有用と考えられるいくつかの人工抗原を選択して使用しています。
特に、「WT1」という人工抗原は、ほぼ全てのがんが持っている目印であるため、これを用いることで多くの患者さまに樹状細胞ワクチン療法を受けていただくことが可能です。

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Q、「がんの目印」とは何ですか?

A、免疫細胞は、相手の細胞が「がんの目印」を持っているかどうかによって、がん細胞かどうかを判断します。
このようながん細胞の証拠となる「がんの目印」を、専門的には「がん抗原(こうげん)」と呼びます。
体内の免疫細胞が、がん細胞を攻撃するためには、まず攻撃する相手が「がん細胞であること」を認識する必要があります。
このときに必要なのが、正常細胞には存在せず、がん細胞だけが持っている「がんの目印(抗原)」です。

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がん抗原とは?

例えば、インフルエンザワクチンは、ウイルス独自の目印をからだに注射することによって、からだの免疫がインフルエンザウイルスを認識できるように記憶するための治療(=ワクチン)です。
これと同じ考えに基づいて、「がん細胞独自の目印(がん抗原)」を注射すれば、体内の免疫細胞ががん細胞を正しく認識できるようになるのではないかという治療アプローチが、近年話題になっている"がんペプチドワクチン"の理論です。

しかしながら、もともとがん細胞は、自分の身体の正常細胞が突然変異したものですから、従来の科学技術では正常細胞とがん細胞のわずかな違いを見極めることができませんでした。
このため、「がんの目印(抗原)」は、従来は手術で摘出したがん組織から抽出した「自己のがん抗原」を用いるしかありませんでした。しかし90年代以降さまざまな「がんの目印」が発見され、人工的に合成することが可能になってきました。
これを「人工抗原」と呼びます。現在は世界中でさまざまな「人工抗原」が合成される時代となり、臨床研究が始まっています。

確かに「がん抗原」を身体に注射するがんペプチドワクチンの理論は大変期待されているのですが、実際の治療効果としては、ただ単純に「がんの目印」を身体に注射するだけでは、インフルエンザワクチンのように必ずしも体内の免疫細胞が認識してくれるわけではないことが報告されています(*)。
(*)Rosenberg SA. Nature Medicine 2004

その一つの理由として、がん細胞は、免疫から逃れるために自分の目印を隠そうとする「したたかさ」を持っていることが分かってきています。
そこで、がんワクチンとして用いるがん抗原は、身体のがん細胞がその目印を確実に持っていることだけではなく、がん細胞が隠す事が難しい目印を選択することが重要です。現在、このようないくつかの客観的指標に基づいて、優先的に用いるべき人工抗原はどれかについて、世界ランキング評価が行われています(**)。
なお、「WT1」は、この世界ランキングにおいて「第1位(最も優先的に用いるべき人工抗原)」に位置づけられており、仙台駅前アエルクリニックではこの「WT1」の一部である「WT1ペプチド」を使用することができます。
(**)Cheeve MA. Clinical Cancer Research 2009

WT1ペプチドの詳細はこちら

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Q、樹状細胞ワクチン療法と他のがん免疫療法の違いは?

A、がん免疫療法は、「特異的な治療かどうか」と「細胞を用いる治療かどうか」の2つの視点から、大きく4つに分類されます(下図をご参照下さい)。
樹状細胞ワクチン療法は、がん細胞だけを狙って攻撃する(特異的)、患者さまご自身の
細胞を用いた最新世代のがん免疫療法です。

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樹状細胞ワクチン療法は、(1)がん細胞に「特異的」に作用し、かつ(2)「細胞を用いている」という2つの大きな特徴を持つ点で、他のさまざまながん免疫療法と異なります。特に、その有効性に関する質の高いエビデンスが存在する唯一のがん免疫療法として、世界で注目されています。また、従来の抗がん剤のような重い副作用の心配がなく、QOL(生活の質)を維持しながらがん治療を行うことが可能です。

がん免疫療法の歴史

(1)がんに「特異的」に作用する(=特異的がん免疫療法)
「特異的」とは、がん細胞にだけを狙って攻撃するという意味です。
これに対して、例えば通常用いられている抗がん剤は、正常な細胞にも影響しているため、白血球減少や粘膜障害、脱毛などさまざまな副作用が生じてしまいます。

21世紀に入り、「いかにして正常細胞に影響なく、がん細胞だけを攻撃するか」という「特異的」アプローチが、最新の科学や医学を駆使することでようやく医療現場で実現可能になってきました。
最新の抗がん剤「分子標的治療薬」は、がん細胞だけが持っている特異的な目印に対して作用する「特異的」抗がん剤として注目を集めています。

この流れは、同様にがん免疫療法の分野でも起こってきました。以前の「非特異的な」免疫療法では、からだ全体の免疫活性化しかできませんでしたが、90年代後半以降、がん細胞に特異的に作用する免疫を高めようとする「特異的がん免疫療法」へと進化していきました。
これが、近年話題になっている"がんペプチドワクチン"であり、〝樹状細胞を用いたがんワクチン療法(樹状細胞ワクチン療法)″です。
すなわち「特異的がん免疫療法」とは、インフルエンザワクチン(ウイルス独自の目印を身体に注射する治療)のように、「がん細胞独自の目印(がん抗原)」を身体に注射することによって、体内の免疫細胞ががん細胞だけを正しく認識できるようにするための治療法として開発されたのです。

(2)「細胞を用いる」免疫療法(=がん免疫細胞療法)
「細胞を用いる」とは、体内に存在する免疫細胞を利用したがん治療を意味します。
免疫細胞を用いたがん治療は、80年代の「活性化リンパ球療法」の出現とともにその治療効果が大変期待されました。これは、リンパ球ががん細胞を排除するのに最も重要な免疫細胞であることが判明したことによるもので、以降米国を中心に莫大な研究費が投じられてその有効性についての研究が長年行われてきていますが、活性化リンパ球療法単体での有効性はまだ明らかになっていません。

仙台駅前アエルクリニックが専門とする「樹状細胞ワクチン療法」は、特異的がん免疫療法の一つである"がんペプチドワクチン"を、自己の細胞(樹状細胞)を用いることによってさらに進化させたものです。すなわち最先端の「細胞を用いた特異的がん免疫療法」であり、これを、特異的がん免疫細胞療法と呼びます。として、現在、世界中で注目され、研究が開始されています。

これまでの非特異的がん免疫療法は、単独で進行がんに対する有効性が証明されませんでした。
また、特異的がん免疫療法の一つ「がんペプチドワクチン」も、その有効性は期待されたほどの効果が得られていないと報告されています(*)。
(*)Rosenberg SA. Nature Medicine 2004

ところが2010年、米国の臨床試験において「特異的がん免疫細胞療法」である、樹状細胞を用いたワクチン療法による延命効果が明確に証明されたことを受け、米国で、前立腺癌に対する同療法が国レベルで承認されました(**)。
(**)Philip W. New Englanld Journal of Medicine 2010

このように、がん免疫療法の中で、唯一その有効性に関する質の高いエビデンスが存在する「特異的がん免疫細胞療法」である「樹状細胞ワクチン療法」は、世界中でより一層研究開発が行われるようになりました。

すなわち、この樹状細胞ワクチン療法は、
(1)特異的ながん免疫療法であること(正常細胞への影響なくがん細胞だけに特異的に作用する)、かつ
(2)細胞を用いたがん免疫療法であるため、副作用が少ないこと(自分自身の免疫細胞を用いてワクチンを作っている)、という大きな2つの特長で、他のさまざまながん免疫療法とは異なります。
現在、有効性に関する質の高いエビデンスが存在する唯一のがん免疫療法として世界で注目されているのです。

この治療法の特長としては、自身の細胞を用るため、専用の細胞培養施設や一定レベル以上の技術を持った専門スタッフが求められ、通常の薬剤のような大量生産ができないことです。我が国においても小規模の臨床試験は始まっていますが、より多くの患者さまに保険診療として提供できるようになるには、まだしばらく時間がかかるものと思われます。

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2011年2月 1日

活性化リンパ球療法

活性化リンパ球
療法とは?
活性化リンパ球療法は、血液中に存在するリンパ球を体外で殺傷力のあるリンパ球に刺激して体内に戻す治療法です。
適応 がん免疫療法を希望される患者さま(血液がんなど、一部適応とならないものがあります)
活性化リンパ球療法の仕組みと流れ 1.患者さまの血液から得られたリンパ球を、体外で細胞を刺激する物質(サイトカインなど)を用いて攻撃力の高いリンパ球へと培養していきます(約1000倍に増えます)。約2週間で培養が完了します。
2.点滴などで活性化されたリンパ球を体内に戻して、がんを攻撃します。
他の治療との併用 ほぼすべてのがん治療(手術、抗がん剤、放射線療法、緩和医療、など)との併用が可能です。
準備いただくもの 紹介状(診療情報提供書)、血液検査データ(過去から現在にいたるまでの血液データ)、画像検査データ(レントゲン、CT、MRI、PETなど)、心電図、薬剤リスト
※上記の準備ができない場合でも無料医療相談は可能です。
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樹状細胞ワクチン療法

人工抗原樹状細胞
ワクチン療法
人工的に合成したがんの目印(人工抗原)を使用できる方が対象になります。
使用する人工抗原には、がん抗原としての優先度が高いと評価された「WT1」をはじめ、個々の患者さまのがんの種類や血液検査、組織検査などの指標に基づいて、数種類の中から選択して使用します。
詳細はこちらから
自己がん組織樹状細胞
ワクチン療法
手術でがん組織を採取し、それをがんの目印として使用する樹状細胞ワクチン療法です。がん組織を採取可能な方が対象になります。なお、自己がん組織としては、薬剤処理を行う前の、手術後間もない新鮮な状態のものが必要となります。そのため、主治医の先生にご協力頂いて、手術直後に当方指定の容器に採取して頂き、手術後24時間以内に当クリニックまでご持参頂く必要があります。詳細につきましては、事前にお問い合わせ下さい。
詳細はこちらから
局所樹状細胞
ワクチン療法
局所樹状細胞ワクチン療法は、活性化した樹状細胞を体の中にあるがんに直接注入する免疫療法です。がんに樹状細胞を直接注入することによって、樹状細胞が腫瘍内でがんの目印を取り込みます。そして、注入した場所のがんだけでなく、体全体に散らばったがんをも攻撃します。
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自己がん組織樹状細胞ワクチン療法

自己がん組織
樹状細胞ワクチン療法とは?
手術でがん組織を採取し、それをがんの目印として使用する樹状細胞ワクチン療法です。がん組織を採取可能な方が対象になります。なお、自己がん組織としては、薬剤処理を行う前の、手術後間もない新鮮な状態のものが必要となります。そのため、主治医の先生にご協力頂いて、手術直後に当方指定の容器に採取して頂き、手術後24時間以内に当クリニックまでご持参頂く必要があります。詳細につきましては、事前にお問い合わせ下さい。
自己がん組織
樹状細胞ワクチン療法の
仕組みと流れ
1.患者さまからの成分採血(アフェレーシス)によって得られた樹状細胞のもととなる細胞を、樹状細胞へと培養していきます。
2.培養途中で、予め手術により取り出された自己がん組織を溶かしたもの(ライセート)を樹状細胞に取り込ませ、樹状細胞に患者さまのがん"そのもの"の特徴を認識させます。
3.さらに培養を続け、リンパ球(攻撃部隊)を教育できる、能力の高い樹状細胞へと成長させます。(成分採血からワクチン完成まで約3週間かかります)
4.樹状細胞ワクチンを、脇や股といったリンパ節が集まっている皮膚の近くに皮内注射します。(2週間毎に5~7回注射します)
5.注射された樹状細胞は体の中で、記憶した患者さまのがんの特徴をもとに、リンパ球にそのがんを攻撃するよう強力に指令を出します。
6.指令を受けたリンパ球は活性化され、増殖し、そのがんだけを攻撃します。
他の治療との併用 ほぼすべてのがん治療(手術、抗がん剤、放射線療法、緩和医療、など)との併用が可能です。
準備いただくもの 紹介状(診療情報提供書)、血液検査データ(過去から現在にいたるまでの血液データ)、画像検査データ(レントゲン、CT、MRI、PETなど)、心電図、薬剤リスト、がんの組織切片
※上記の準備ができない場合でも無料医療相談は可能です。
備考 がん組織の量が多いほど、たくさんの樹状細胞ワクチンを作ることが出来ます。
十分な量のがん組織を採取、保管できなかった患者さまには、人工抗原樹状細胞ワクチン療法または局所樹状細胞ワクチン療法、活性化リンパ球療法をご検討いただけます。
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局所樹状細胞ワクチン療法

局所樹状細胞
ワクチン療法とは?
樹状細胞を体の中のがんに直接注入するがん免疫療法です。 がんが樹状細胞を直接注入できるところにある場合、治療が可能となります。
適応 内視鏡やエコー/CTガイド下などにより、がんに直接樹状細胞ワクチンを注入できる患者さま
局所樹状細胞
ワクチン療法の
仕組みと流れ
1.局所樹状細胞ワクチン療法では、あらかじめラジオ波や放射線療法あるいは抗がん剤などで前処置を行い、樹状細胞ががんを攻撃しやすいような環境にしておきます。ワクチンを注入する場所については、PET-CTなどで専門の医師が判断します。
2.患者さまからの成分採血(アフェレーシス)によって得られた樹状細胞のもととなる細胞を、樹状細胞へと培養していきます。
3.さらに培養を続け、リンパ球(攻撃部隊)を教育できる、能力の高い樹状細胞へと成長させます。(成分採血からワクチン完成まで約3週間かかります)
4.樹状細胞ワクチンを、目的の場所に局所注入します。(投与は仙台駅前アエルクリニックまたは提携医療機関で2週間毎に4~7回行います)
5.樹状細胞ワクチンを腫瘍内に直接注入すると、予めラジオ波や放射線療法などで処理されたがんの死骸などを取り込んでそのがんの特徴を認識します。
6.樹状細胞は、覚えた自分のがんの特徴をもとに、リンパ球にそのがんを攻撃するよう強力に指令を出します。
7.指令を受けたリンパ球は活性化され、増殖し、そのがんだけを狙って攻撃します。
他の治療との併用 ほぼすべてのがん治療(手術、抗がん剤、放射線療法、緩和医療、など)との併用が可能です。
準備いただくもの 紹介状(診療情報提供書)、血液検査データ(過去から現在にいたるまでの血液データ)、画像検査データ(レントゲン、CT、MRI、PETなど)、心電図、薬剤リスト、
※上記の準備ができない場合でも無料医療相談は可能です。
備考 局所樹状細胞ワクチン療法を受けられない患者さまは、人工抗原樹状細胞ワクチン療法または活性化リンパ球療法をご検討いただけます。
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その他の治療法

活性化リンパ球療法 活性化リンパ球療法は、血液中に存在するリンパ球を体外で殺傷力のあるリンパ球に培養して体内に戻す治療法です。
詳細はこちらから

診察時間・ご相談について


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